細本和子
プロフィール
1928年生まれ
職業:占い師
手軽な占いから危険な占いまで
占いと一口で言っても、沢山の種類があります。血液型、誕生日、手相、人相、タロット、姓名判断、挙げ始めればきりがないのではないでしょうか。
そして、それらは私たちの生活に簡単に溶け込んでいるのです。
たとえば、毎日目を通す新聞には「生まれ月占い」雑誌には「星座占い」ネットでも有名な占い師による配信サービス、店舗を持つ占い屋さん。
子どものころには、花びらを一枚ずつちぎりながら「スキ、キライ、スキ、キライ」と花占いをしたり、「明日天気になーれ」と、空に向けて靴やサンダルを蹴り上げた経験のある人は多いのではないでしょうか?
占いの歴史は古く古代ギリシャやローマでは生贄の動物を使った占いがあったとされています。
なぜ人はついつい占ってしまうのか?
私たちは誰でも毎日を暮らしていく中で、沢山の悩みや、苦しいこと、判断を迫られることや不安に襲われることがあります。そんなとき、その壁にぶつかっていけるだけの気力や体力が毎回あればいいのですが、誰にも相談できなかったり、解決策が見つけられずに前に進めないこともあるでしょう。
こういった不安を解決する一つの手段として「占い」があり、大きな決断から、ほんの些細なことまで、迷っている自分を客観的に見てくれる占いは背中をそっと押してくれるのです。
しかし、そんな人間の心理を利用した危険なカルト宗教も存在します・・・。
はまると怖い占いやカルト
そんな占いに私たちは「安心感」を求めるようになります。特に女性は占いが好き、そして弱ったときについつい頼ってしまうのです。
女性が占ってほしい内容の多くは「片思いの相手が自分のことをどう思っているか」「結婚はいつできるか」「告白したら付き合ってもらえるか」といった相性占いです。
エスカレートしていくと怖いのは、「彼と私の相性は?」と占ってみると、血液型占いではイマイチ、でも、生年月日での相性は最高、といった具合に、自分が欲しい答えを占いに求めるようになってしまいます。
次から次へと占いの種類を変え、自分が安心する、自分が納得する答えを見つけようとさえしてしまう、、、これはもう依存症です。
そのうち、本当なら自分で答えが見つけられていたような些細なことまで占いに頼るようになり、大事な時間やお金、そして自分自身を失ってしまうことにもなりかねません。
現実に、カルト宗教は、表向きは平和団体のような顔をし、日本の経済や政治に深く浸透してしまい、危機的な状況になっているのです。
占いってはまってしまうと怖いものですね。
占いってそもそも何なのか
それでは、占いって結局のところ何なのでしょうか?寄りかかりすぎると自分を見失う怖さもありますが、ほんの少しだけ気持ちを軽くしてくれる助言、という風に受け取ってみるとどうでしょう。
なかなか人に言いにくいことや、視野が狭くて自分の考えにこだわりすぎていたり、またなんだかうまくいかない流れを変えてくれる選択肢のひとつくらいに考えると、占いとの付き合い方も変わってくるかもしれませんね。
「あぁ、私ってこういう性格も持っているのかも」と、自分の違った側面を見つけることにも役立つと思います。
幸運や幸せというのは、どんよりとうつむいた人よりも、ニコニコ笑っている人にやってくると思います。
自分の人生が輝くものになるのかどうかは、のびのびと生きていくことが大事なのかもしれませんね。